難聴亭日乗

つれづれなるままに その日ぐらし

双六の賽

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第15回の放送終了後、Twitterでは「頼朝嫌い」がトレンド入りしたそうだ。

みんな大好き上総介広常が奸計にかけられ誅殺されたのだから無理もない。私の推しキャラでもあった。可愛いおじさんである。

 

鎧に結びつけていた祈願書の話は吾妻鏡にあるらしい。いつか頼朝と上洛した時のため書の稽古をしていた場面、あんなに微笑ましかったのに。悲痛だ。

 

京での展開(この先義仲がどうなるか、等)は知っていたが、東国でのモメ事は全くだったので、上総介ここで退場か、という悲しみに暮れている。

それでも、この先の権力闘争に巻き込まれ小四郎と殺し合うようなことにはならなくて良かった。

 

死に際の上総介は「何故なんだ」という顔をしていた。そういうところが好きなんだよな。真っ直ぐな男なんだ。なんで自分が殺されなきゃならないのかわからない。わからなくていいよ。こんな謀略、くだらない。

 

今回の大河はギャグとシリアスの均衡が巧く保たれている。そうでもしないとまともには見られないほど暗い時代だから。

だけど今回は、かなり闇に傾いてたな。でもまだまだ序の口なんだよな。

 

ほんと頼朝ってやつは好きになれん。なれんけど、武家政権樹立のためにはそこまでの非情さが必要だったのかも知れない、とは思う。すごいのはわかるけど、こんなやつには絶対について行きたくない。