難聴亭日乗

つれづれなるままに その日ぐらし

言葉

KISSA

鼻水が止まらないのでティッシュとお友達。自分は花粉症ではないと思っているのだけど、これはもう、もしかしたらそうなのかもしれない。けれど自覚したら酷くなりそうなので、花粉症ではないというスタンスで今後もやっていく。 書店でぼんやり本を見ていた…

あるいは鉄のハインリヒ

最近、たまに見かける言葉で「蛙化現象」というのがある。あんまり意味はわかっていないのだが、どうやら悪い意味っぽい。フードコートでキョロキョロしてしまうと「うわ〜蛙化〜〜」となるらしい。多分載ってないだろうな、とは思いつつ岩波国語辞典第七版…

怠業

夏目漱石を読んでいると「退儀」という言葉がでてきた。「身体を拭くさえ退儀だから、いい加減にして、濡れたまま上って、風呂場の戸を内から開けると、又驚かされた」(『草枕』新潮文庫p42)みたいな感じで。 私の地元でも「たいぎい」をよく使う。面倒く…

ラクダの話

この前、友人がラクダのTシャツを着ていて、それが一瘤だったので「dromadaire だなあ」と思い、フランス語ではラクダは瘤の数の違いで呼び名が違うという話をした。 一瘤だと dromadaire で、二瘤だと chameau になる。*1前者は足が速くて、後者は体が丈夫…

パンとワイン

baragouin とは「わけのわからない言葉,不可解な言語」を意味する男性名詞である。 その由来には議論の余地があるが、おそらくブルトン語の bara と gwin から来ている。 それぞれフランス語だと pain と vin になるのだが、その差違をからかってできた単語…

白の話

フランス語 couleur は、ラテン語 color から来ている。色を意味するこの単語は、celare という動詞と関係している。これは「隠す」ことを意味する。 あまり使わないが、フランス語 celer「〈意図・感情など〉を隠す」はこの動詞から。 そんな隠された色の世…

神の館の瓦屋根

ブルゴーニュといえば、まず思い浮かぶのはワインだが、同じくらい有名なものに tuile vernissée がある。 tuile チュイールは瓦のこと。ルーブル美術館の隣にあるチュイルリー公園(Jardin des Tuileries)の名は、むかし瓦を製造する工場(tuilerie)があった…

大量に殺す話

接頭辞 déci- が10分の1を意味すると知り、それに関する単語も理解しやすくなった。 たとえば décilitre デシリットルは10分の1リットル。わかりやすい。 10年間のことを décennie と言う。12月は décembre である。(古ローマ暦での10月) 動詞 décimer こ…

またメシ行こう

convivialité(コンヴィヴィアリテ)という言葉を知った。枕許のプチ・ロワイヤル仏和辞典[第4版]で引いてみると「打ち解けた雰囲気,和やかさ」と出る。 「会食者」を意味する convive からできた言葉だそうだ。 こちらをプチ・ロベール仏語辞典で詳しく調…